展示物について


セクションA(壁面左側)

セクションC(展示台)


セクションB(壁面右側)

(noh fan “ ohgi ”)
能の扇は、まず細く割った竹で骨組みをつくり、扇面の形に切った和紙をノリでていねいに貼りつけます。
扇面には、演じる役柄や演目などにふさわしい絵柄や 模様などが、筆による手描き、型をもちいた刷りなどによって描かれます。ときには金箔や銀箔、胡粉(ごふん)などがつかわれ、はなやかな装飾が加えられる こともあります。
最後に要となる部分を金具で留め、開閉がスムーズになるように調整して完成します。

壁面上(扇1):
和紙、竹、金箔
W51cm x H33cm, 48g
株式会社くろちく所蔵

壁面下(扇2):
和紙、竹、銀箔
W54cm x H33cm, 51g
株式会社くろちく所蔵

能面「小面」(noh mask “ ko-omote ”)
能面のひとつである小面(こおもて)は、若い女性の顔を写したものです。
眉を剃った跡と、歯を黒く染めたお歯黒の跡があります。その顔立ちは、清らかで楚々(そそ)とした美しさをたたえています。しかし、その表情に動きがない にもかかわらず、角度や光の当たり具合などによって、見る人に「喜び」「悲しみ」「憂い」といったさまざまな感情を暗示します。
小面はとくに天女や深窓の令嬢などのように、物思い に沈む女性などにもちいられます。それは能のもつ幽玄(ゆうげん)な美しさを象徴するものといえるでしょう。

アクリルケース:
ひのき、天然顔料
W14cm x H22cm、139g
年代不明、有井家所蔵

NOH TO THE WORLD