展示物について


セクションB(壁面右側)

セクションC(展示台)


セクションA(壁面左側)

(noh fan ” ohgi “)
能において、扇はたんなる小道具以上の重要な役割をになっています。
役者の感情、舞台の情景、時間の流れなどを象徴的に表現し、いっぽうで言葉だけでは伝えきれないニュアンスを補います。扇の開閉、傾け方、持ち方で「喜び」「悲しみ」「怒り」「静けさ」といった人間の内 面的な感情を表現し、さらには「風」「月」といった自然の情景を観客に伝えることもあります。
扇は抽象的な表現をゆたかにし、舞台に奥行きと余韻をもたらす、能にとって欠かすことのできない要素です。

壁面上(扇1):
和紙、竹、金箔
W55cm x H33cm, 51g
株式会社くろちく所蔵

壁面下(扇2):
和紙、竹、金箔
W54cm x H33cm, 53g
京都中村家所蔵

能面「翁」(noh mask ” Okina “)
能面の翁(おきな)は、能の特殊な演目『翁』でもちいられる神聖な面です。白く柔らかな表情、ふっくらとした頬、おだやかな笑みが特徴で、あごが独立して動く仕掛けをもちます。
それは長寿と五穀豊穣(ごこくほうじょう)を祈る神の化身をあらわし、ほかの能面とは別格にあつかわれます。翁はより儀式的な意味合いがつよい面として知られています。

アクリルケース:
ひのき、天然顔料
W15cm x H20cm, 165g
年代不明、京都中村家所蔵

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NOH TO THE WORLD